REALTOKYO CINEMA

リアルトウキョウシネマです。映画に関するインタビュー、レポート、作品レビュー等をお届けします。

Review

Info:『カモン カモン』レビュー RealTokyo掲載のお知らせ

子どもたちと、未来について考える旅をしよう (C)2021 Be Funny When You Can LLC. All Rights Reserved. Written by 福嶋真砂代 / 2022.4.26 マイク・ミルズ監督は、自分の子供をお風呂に入れているときにインスピレーションを得て、脚本を書いたという。ど…

Interview 016 舩橋淳さん(『ある職場』監督、撮影、録音、脚本、編集)

時代の無意識を掬いとるような映画を撮りたい 取材・文:福嶋真砂代 © 2020 TIMEFLIES Inc. (※アンダーバー+リンクはRTCの意図とは関係なく「はてなブログ」仕様によるものです。無視しつつお読みいただければと思います。) 「日本のセクシャルハラスメン…

TIFF Review:『四つの壁』(第34回東京国際映画祭 コンペティション部門)

想像力を刺激される夢の世界へ 文・福嶋真砂代 (C)MAD DOGS & SEAGULLS LIMITED 第34回TIFF最優秀男優賞を受賞(アミル・アガエイ、ファティヒ・アル、 バルシュ・ユルドゥズ、オヌル・ブルドゥの主演4名 )した『四つの壁』は、バフマン・ゴバディ監督がト…

TIFF Review:『市民』(第34回東京国際映画祭 コンペティション部門)

Copyright 2021 Menuetto/ One For The Road/ Les Films 文・福嶋真砂代 第34回TIFF審査委員特別賞を受賞した『市民』(ベルギー・ルーマニア・メキシコ)は、ルーマニア出身の新人監督テオドラ・アナ・ミハイが全編北メキシコで撮影をした作品。ダルデンヌ…

Review 60『街は誰のもの?』

ブラジルのストリートで「街」について考える 文・福嶋真砂代 (c)KOTA ABE ブラジルのグラフィティに興味を抱いた阿部航太監督(撮影・編集)のデビュー作が公開中だ。単身ブラジルに渡って6ヶ月間(2018-19)滞在し、「街は誰のもの?」というテーマについ…

TIFF Review:『ヴェラは海の夢を見る』(第34回東京国際映画祭 コンペティション部門)

©Copyright 2020 PUNTORIA KREATIVE ISSTRA | ISSTRA 新たな航海に船出した東京国際映画祭 文・福嶋真砂代 第34回東京国際映画祭は、メイン会場を六本木から日比谷・有楽町・銀座エリアへと移転し、プログラミング・ディレクターを交代、部門構成も改変され…

Review 59『リスペクト』

ソウルの女王、アレサ・フランクリンを描く音楽ドラマ 文・フジカワPAPA-Q (C)2021 Metro-Goldwyn-Mayer Pictures Inc. All Rights Reserved. 米国の「ローリング・ストーン」が9月に発表した「歴代最高の500曲」というランキングで第1位に輝いた曲は、ソウ…

Review 58『サマー・オブ・ソウル(あるいは、革命がテレビ放映されなかった時)』

忘れられた50年前のNYハーレムのフェスが今甦る 文・フジカワPAPA-Q © 2021 20th Century Studios. All rights reserved. これは驚きだ!何と、50年以上も前に撮影されていた幻の音楽フェスの映像が遂に甦ったのだから。1969年の暑い夏、ウッドストック・フ…

Review 57『HHH:侯孝賢 デジタルリマスター版』 

オリヴィエ・アサイヤスにしか撮れない「侯孝賢」の素顔 文・福嶋真砂代 (C) TRIGRAM FILMS, All rights reserved フランスの映画監督オリヴィエ・アサイヤスが台湾の名匠監督ホウ・シャオシェン(侯孝賢)に密着し、ホウ監督の映画制作への原動力とホウ・シ…

Review 56『大地と白い雲』

もうひとつの「地平線」を探して 文・福嶋真砂代 ©️2019 Authrule(Shanghai)Digital Media Co.,Ltd,Youth Film Studio ALL Rights Reserved. 公開中の映画『大地と白い雲』の始まりがおもしろい。妻のサロールがバイクに乗り夫を探す。口々に「チョクト」が…

Review 55『83歳のやさしいスパイ』(レビュー&TIFF公式 監督インタビュー)

意表をつく“スパイ映画”に心ほっこり 文・福嶋真砂代 (C)2021 Dogwoof Ltd - All Rights Reserved ドキュメンタリー映画で国際的評価の高いチリのマイテ・アルベルティが監督・脚本を手掛けた『83歳のやさしいスパイ』(第33回東京国際映画祭ワールド・フォ…

Review 54『アメイジング・グレイス /アレサ・フランクリン』

ソウルの女王が歌う1972年のゴスペル・ライヴ 文・フジカワPAPA-Q 2018(C)Amazing Grace Movie LLC ソウルの女王、アレサ・フランクリンは、1942年3月25日にメンフィスで生まれ、2018年8月16日にデトロイトで76歳で亡くなった。1960年代後半から、世俗音楽の…

Review 53『逃げた女』

なぜホン・サンスはクセになるのか? 文・福嶋真砂代 (C)2019 Jeonwonsa FilmCo. All Rights Reserved 「ホン・サンスはクセになる」といわれる。なぜだろう。そこには熱狂というような激しい感覚より、ジワジワくる低温性の熱を帯びる感触がある。そんなホ…

Review 52『デニス・ホー ビカミング・ザ・ソング』

こころ震える、香港を愛するデニスのうた 文・福嶋真砂代 ©Aquarian Works, LLC 第21回東京フィルメックス(特別招待作品)にてジャパンプレミアされたドキュメンタリー『デニス・ホー ビカミング・ザ・ソング』が劇場公開になる。香港「雨傘運動」に参加し…

Review 51『茜色に焼かれる』

自転車をこぐ良子の背中に自分を重ねていた 文・福嶋真砂代 ©2021『茜色に焼かれる』フィルムパートナーズ 「まあがんばりましょう」そう言うことで「大丈夫よ」を演じているような主人公の田中良子(尾野真千子)は、中学生の一人息子純平(和田庵)を育て…

Review 50『ブックセラーズ』

本のラビリンスへ迷い込む悦楽の時間 文・福嶋真砂代 (C)Copyright 2019 Blackletter Films LLC All Rights Reserved ニューヨーク(NY)最大のブックフェアを入り口に、稀少本(レアブック)のラビリンスへいざなうドキュメンタリー映画『ブックセラーズ』…

Review 49『春江水暖~しゅんこうすいだん』

古今が溶けあう、壮大な人生の絵巻物のはじまりはじまり 文・福嶋真砂代 ©2019 Factory Gate Films All Rights Reserved ■春江の魚のスズキと、市井の人々 話題の『春江水暖~しゅんこうすいだん』がいよいよ日本公開に。中国の新鋭、グー・シャオガン監督の…

Review 48『羊飼いと風船』

チベットの大草原に読み解く、過去、現在、未来 文:福嶋真砂代 (C)2019 Factory Gate Films. All Rights Reserved. 『気球』というタイトルで第20回東京フィルメックス(最優秀作品賞受賞)にて発表された本作は新しく『羊飼いと風船』とタイトルを変えて、…

Review 47『あのこは貴族』

さても聡明な女性は潔く、かっこいい 文・福嶋真砂代 ©山内マリコ/集英社・『あのこは貴族』製作委員会 2021年2月劇場公開予定の『あのこは貴族』(第33回東京国際映画祭にて特別招待作品ワールドプレミア上映)。山内マリコの同名小説が岨手由貴子監督・脚…

Review 46(TIFF): 『ムクシン』[4Kデジタル修復版](第33回東京国際映画祭 ワールドフォーカス部門)

どうしたら傷を癒し、許し合い、また共生できるのか 文・福嶋真砂代 第33回東京国際映画祭(TIFF2020)はコロナ禍で規模を縮小して、タイトな感染防止管理のもとなんとか無事に開催された。そんななか、心温まる伝説の作品、ワールドフォーカス部門にて上映…

Review 45『メイキング・オブ・モータウン』

デトロイト発、モータウン初期13年の音楽記録 (C)2019 Motown Film Limited. All Rights Reserved 先日、米国の「ローリング・ストーン」誌が発表した2020年版「歴代最高のアルバム500」で1位に選ばれたのは、マーヴィン・ゲイの『ホワッツ・ゴーイング・オ…

Review 44『Daughters』

美しい季節、眩いばかりの彼女たち 文:福嶋真砂代 (C) 「Daughters」製作委員会 異色作『Daughters』(津田肇 脚本・監督)が現在公開中である。ルームシェアをしている若いふたりの女性、小春(三吉彩花)と彩乃(阿部純子)が主人公。それぞれイベントデ…

Review 43『死霊魂』

「そこで何が起きたのか?」悲劇の真実を探り記す、魂の旅 ©LES FILMS D’ICI-CS PRODUCTIONS-ARTE FRANCE CINÉMA-ADOK FILMS-WANG BING 2018 ●ワン・ビン独特の「意外性」にいざなわれて 中国のワン・ビン監督(以下、ワン・ビン)のドキュメンタリー『死霊…

Review 42『その手に触れるまで』

絶望のなかでも「人間の力」を信じて模索する、ダルデンヌ兄弟最新作 文:福嶋真砂代 © Les Films Du Fleuve – Archipel 35 – France 2 Cinéma – Proximus – RTBF ベルギーの巨匠ダルデンヌ兄弟の最新監督作『その手に触れるまで』は、新型コロナウイルスの…

Interview 013 想田和弘さん(『精神0』監督・製作・撮影・編集)

「なんで生きるんだろう?」そんな疑問を抱き続けてきた 想田和弘監督の観察映画第9弾『精神0』が「仮設の映画館(http://www.temporary-cinema.jp/)」にて公開中(配信中)だ。新型コロナウイルスで世界が騒然とする中、新作を携えて来日した想田さんに…

TIFF Report: 『わたしの叔父さん』(第32回東京国際映画祭 コンペティション部門)レビュー&記者会見レポ

人間にとって大切なものを静かに問いかける北欧映画 取材・文:福嶋真砂代 © 2019 88miles 第32回東京国際映画祭コンペティション部門 東京グランプリの栄冠に輝いたのはデンマークユトランド地方を舞台にした『わたしの叔父さん』。フラレ・ピーダセン監督…

Review 41『37セカンズ』(第32回東京国際映画祭 Japan Now部門)

ユマの心意気がつくりだす優しいミラクル 文:福嶋真砂代 (C)37Seconds filmpartners 生まれた時に37秒間、呼吸が止まっていたことで身体に障害を負い、車椅子で生活する23歳のユマは、シングルマザーの母親とふたり暮らし。漫画家志望の彼女は友人のゴース…

Review 40『細い目』

金城武不在の“カネシロ映画”でヤスミン監督が見つめた「未来」とは 文:福嶋真砂代 「金城武」の引力でたどり着いた深いヤスミンの世界 2009年に51歳で急逝したマレーシアのヤスミン・アフマド監督の人気作品『細い目』(2005)は、これまでも特集上映や映画…

Review 39『ある船頭の話』レビュー& オダギリジョー監督インタビュー

桃源郷のような映像美にこもる深い思い @MasayoFukushima 「これが僕のひとつの答え」と語りだすまで、どれだけの痛みと試練を乗り超えたのだろうか。長編初監督作品『ある船頭の話』の公開を待つオダギリ ジョー監督に現在の心境を伺った。最近ではCMで演じ…

Review 38『ジョアン・ジルベルトを探して』

ボサノヴァの始祖、ジョアン・ジルベルトを求める旅 ©Gachot Films/Idéale Audience/Neos Film 2018 アントニオ・カルロス・ジョビン(作曲家、ピアニスト)、ヴィニシウス・ヂ・モライス(作詞家)と共にボサノヴァを創始した、ブラジルの歌手、ギタリスト…