2019
ホウ・シャオシェン、エドワード・ヤン監督の“映画遺伝子”受け継ぐ中国の新星 第20回東京フィルメックスで観た作品の中で特に印象深かったのは、グー・シャオガン監督の長編デビュー作『春江水暖』(審査員特別賞受賞)でした。浙江省杭州市の富陽を舞台に、…
REALTOKYO CINEMA(RTC)は4年目を迎えました。今年もよろしくお願いいたします。さて年頭の恒例行事「わたしの10大イベント - CINEMA10」(シネマテン)を発表します。「2019 RTC CINEMA10」では建築家の石井大吾さんを新メンバーに迎えてパワーアップ! 映…
アーティストの使命は信念を持って前へ進み続けること (c) DREAM FACTORY, Travis Wei 第20回東京フィルメックスのオープニング『シャドウプレイ』のために来日したロウ・イエ監督にインタビューした。合わせて特別招待作品として上映された『夢の裏側~ドキ…
人間にとって大切なものを静かに問いかける北欧映画 取材・文:福嶋真砂代 © 2019 88miles 第32回東京国際映画祭コンペティション部門 東京グランプリの栄冠に輝いたのはデンマークユトランド地方を舞台にした『わたしの叔父さん』。フラレ・ピーダセン監督…
ユマの心意気がつくりだす優しいミラクル 文:福嶋真砂代 (C)37Seconds filmpartners 生まれた時に37秒間、呼吸が止まっていたことで身体に障害を負い、車椅子で生活する23歳のユマは、シングルマザーの母親とふたり暮らし。漫画家志望の彼女は友人のゴース…
デリヘル舞台裏を描く、愛と葛藤の群像劇 取材・文:福嶋真砂代 @DirectorsBox その言葉とは裏腹に、吸引力バツグンに魅力的なタイトルの本作は、劇団「□字ック」(ロジック)主宰の山田佳奈監督が6年前に舞台のために書き上げた脚本を映画化した、長編監督…
第20回東京フィルメックスはアジア映画の豊かさ、奥深さを堪能、また多様さと複雑さを確認し、興奮のなかで幕を閉じました。受賞結果は以下のとおりです。 最優秀作品賞(グランプリ)『気球』(ペマツェテン監督) 審査員特別賞『春江水暖』(グー・シャオ…
金城武不在の“カネシロ映画”でヤスミン監督が見つめた「未来」とは 文:福嶋真砂代 「金城武」の引力でたどり着いた深いヤスミンの世界 2009年に51歳で急逝したマレーシアのヤスミン・アフマド監督の人気作品『細い目』(2005)は、これまでも特集上映や映画…
桃源郷のような映像美にこもる深い思い @MasayoFukushima 「これが僕のひとつの答え」と語りだすまで、どれだけの痛みと試練を乗り超えたのだろうか。長編初監督作品『ある船頭の話』の公開を待つオダギリ ジョー監督に現在の心境を伺った。最近ではCMで演じ…
ボサノヴァの始祖、ジョアン・ジルベルトを求める旅 ©Gachot Films/Idéale Audience/Neos Film 2018 アントニオ・カルロス・ジョビン(作曲家、ピアニスト)、ヴィニシウス・ヂ・モライス(作詞家)と共にボサノヴァを創始した、ブラジルの歌手、ギタリスト…
僕の問題は「ノー」と言えないことかな ピート・テオさん シアター・イメージフォーラムで開催中(7/20~8/23)の「伝説の監督 ヤスミン・アフマド特集」に際して来日したピート・テオ(『グブラ』楽曲、『タレンタイム』楽曲&音楽)にインタビューした。映画…
ミニマルな語り口に宿る深い思慮、祈り ©︎2019 閉会宣言 公開中の『僕はイエス様が嫌い』(英語タイトル「JESUS」)は、弱冠22歳(制作当時)の奥山大史(おくやまひろし)が監督、脚本、撮影、編集を手がけた長編デビュー作。第19回東京フィルメックスに出…
ニューヨーカー気分で体験する“進化系図書館” © 2017 EX LIBRIS Films LLC – All Rights Reserved 本作が42本目のドキュメンタリー作品となる巨匠監督、フレデリック・ワイズマンが誘(いざな)うのは、超有名な観光スポットでもある「ニューヨーク公共図書…
© Yamaguchi Center for Arts and Media [YCAM] RealTokyoに『ワイルドツアー』レビューを寄稿しました。 「青春のきらめく瞬間(トキ)をつかまえて」 山口県山口情報芸術センター[YCAM]、磯崎新設計による建物の流線型の屋根の上を若者たちがスイスイ歩き…
コイシェ監督が共感した「自分らしさ」貫く女性の生き方 © 2017 Green Films AIE, Diagonal Televisió SLU, A Contracorriente Films SL, Zephyr Films The Bookshop Ltd. 映画の原作、ペネロピ・フィッツジェラルドの小説「The Bookshop」を読んだイザベル…
©2018 – Maneki Films – Wild Bunch – Arches Films – Gapbusters – 20 Steps Productions – RTBF (Télévision belge) RealTokyoに『バハールの涙』レビューを寄稿しました。 「ヤズディの女性たちの恐怖と苦痛から目を背けてはならない」 実話に基づいて作…