隠された記憶の本当の意味を問う、ドン・ズージェンの力作 文・福嶋真砂代 『わが友アンドレ』(C)Huace Pictures & Nineteen Pictures ※「はてなブログ」仕様によるアンダーバー+リンクはRTCの意図とは関係なく、無視しつつお読みいただければ幸いです。 父…
『Caught by the Tides(英題)』 © 2024 X Stream Pictures ※「はてなブログ」仕様によるアンダーバー+リンクはRTCの意図とは関係なく、無視しつつお読みいただければ幸いです。■秋は「東京フィルメックス」の季節。開催期間は11月23日(土)から12月1日(…
「自分自身に正直に、おもしろいと思えることをやる」 ーー濱口竜介監督の映画の原点 文・福嶋真砂代 (C)2023 NEOPA / Fictive ※「はてなブログ」仕様によるアンダーバー+リンクはRTCの意図とは関係なく、無視しつつお読みいただければ幸いです。 ■超満員の…
REALTOKYO CINEMA(RTC)は8年目を迎えました。能登半島地震が元旦に起きるという、あまりにもショッキングな年明けに言葉を失いました。被災された皆様に心からお見舞い申し上げます。こうして8回目の「RTC CINEMA10」を公開できることに感謝します。今回…
ペマ・ツェテン監督の最後の贈り物 取材・文:福嶋真砂代 Snow Leopard@tiffjp2023 『雪豹』(第36回東京国際映画祭グランプリ作品)は、小説家でもあり、チベットの映画監督として世界から称賛を受け、今年急逝したペマ・ツェテン監督の遺作のひとつである…
映画とは、未知の領域への途方もない旅である:ヴィム・ヴェンダース 取材・文:福嶋真砂代 ©2023 MASTER MIND LTD. 第36回東京国際映画祭のオープニングを飾った『PERFECT DAYS』。カンヌ国際映画祭でエキュメニカル審査員賞と最優秀主演男優賞(主演:役所…
発想力豊かに、世界はこんなに楽しくなる 取材・文:福嶋真砂代 Gondola© Boryana Pandova ドイツのファイト・ヘルマー監督(『ブラ物語』(TIFF2018コンペティション部門)が『ブラ!ブラ!ブラ! 胸いっぱいの愛を』の邦題で劇場公開)の最新作が東京国際…
いよいよ第24回東京フィルメックスがはじまります。 開催日時は11月19日(日)~11月26日(日)下記会場にて。 有楽町朝日ホール(11/22 ~11/26) ヒューマントラストシネマ有楽町(11/19~ 11/26) About Dry Grasses ヌリ・ビルゲ・ジェイラン監督の『Abo…
衝撃のドキュメンタリー映画『マリウポリ 7日間の記録』が公開されます。リトアニアのマンタス・クヴェダラヴィチウス監督はウクライナ東部のマリウポリに入り、とある教会の地下に避難していた住民の生活を静かに淡々と爆撃音のなかで撮影し、しかしとうと…
REALTOKYO CINEMA(RTC)はおかげさまで7年目に突入。第7回「CINEMA10」は7人のレギュラーメンバー(澤隆志、石井大吾、松丸亜希子、前田圭蔵、白坂由里、フジカワPAPA-Q、福嶋真砂代)がセレクトしました。多彩なシーンで活動するメンバーたちがそれぞれ選…
©DREAM FACTORY, Travis Wei ロウ・イエ監督『シャドウプレイ【完全版】』とそのメイキングドキュメンタリー、マー・インリー監督『夢の裏側』が同日公開される。2019年の秋、第20回東京フィルメックスにて日本プレミア上映され、ロウ・イエ監督が来日した際…
アフリカの壮大な大地と人間の営み 文:福嶋真砂代 The Dam tokyofilmex2022 レバノン出身のビジュアルアーティスト、アリ・チェリの初長編監督作品。まず壮大な画作りのセンスに息を呑んだ。自身の「大地」をテーマとした三部作(ほかには『The Disquiet』…
本年は、映画祭で出会った映画に個人的な経験と感情を重ね合わせ、「喪失」や「不在」、そして「再生」という現象が骨の髄に深くに突き刺さるような体験になりました。事情により受賞作品のほとんどを見逃し残念でしたが(第35回の受賞作品については公式サ…
私は楽しく生きている、なぜなら私は撮りたい映画を撮っているから @realtokyocinema(Tsai Ming-liang and Fukada Koji) 去る10月29日に行われた「「交流ラウンジ」深田晃司×ツァイ・ミンリャン」 (第35回東京国際映画祭と国際交流基金による共同トークイベ…
いよいよ第23回「東京フィルメックス」(10/29(土)~11/5(土)18作品上映予定)が近づいてきました。今年の上映ラインナップもエッジの効いたタイトルが目白押し。なかでも「ツァイ・ミンリャン監督デビュー30周年記念特集 」に大注目しています。イベン…
今回は純三木系100%濃縮です 三木聡監督・脚本の『コンビニエンス・ストーリー」についてのコラムを「キネマ旬報8月下旬号」に寄稿しました。 死後、というか死の瞬間、人の魂はどうなるのだろう。たまたま筆者の実姉が他界したばかり、そんな生々しい感覚…
子どもたちと、未来について考える旅をしよう (C)2021 Be Funny When You Can LLC. All Rights Reserved. Written by 福嶋真砂代 / 2022.4.26 マイク・ミルズ監督は、自分の子供をお風呂に入れているときにインスピレーションを得て、脚本を書いたという。ど…
時代の無意識を掬いとるような映画を撮りたい 取材・文:福嶋真砂代 © 2020 TIMEFLIES Inc. (※アンダーバー+リンクはRTCの意図とは関係なく「はてなブログ」仕様によるものです。無視しつつお読みいただければと思います。) 「日本のセクシャルハラスメン…
REALTOKYO CINEMA(RTC)はおかげさまで6年目を迎えました。さてお待ちかね、新年恒例CINEMA10は、今年も多彩な分野の選者7名(澤隆志、石井大吾、松丸亜希子、前田圭蔵、白坂由里、フジカワPAPA-Q、福嶋真砂代)による個性豊かなラインナップ(ジャンル、形…
想像力を刺激される夢の世界へ 文・福嶋真砂代 (C)MAD DOGS & SEAGULLS LIMITED 第34回TIFF最優秀男優賞を受賞(アミル・アガエイ、ファティヒ・アル、 バルシュ・ユルドゥズ、オヌル・ブルドゥの主演4名 )した『四つの壁』は、バフマン・ゴバディ監督がト…
Copyright 2021 Menuetto/ One For The Road/ Les Films 文・福嶋真砂代 第34回TIFF審査委員特別賞を受賞した『市民』(ベルギー・ルーマニア・メキシコ)は、ルーマニア出身の新人監督テオドラ・アナ・ミハイが全編北メキシコで撮影をした作品。ダルデンヌ…
ブラジルのストリートで「街」について考える 文・福嶋真砂代 (c)KOTA ABE ブラジルのグラフィティに興味を抱いた阿部航太監督(撮影・編集)のデビュー作が公開中だ。単身ブラジルに渡って6ヶ月間(2018-19)滞在し、「街は誰のもの?」というテーマについ…
©Copyright 2020 PUNTORIA KREATIVE ISSTRA | ISSTRA 新たな航海に船出した東京国際映画祭 文・福嶋真砂代 第34回東京国際映画祭は、メイン会場を六本木から日比谷・有楽町・銀座エリアへと移転し、プログラミング・ディレクターを交代、部門構成も改変され…
ボストン市庁舎の内部に入り込み、「市民のためにはたらく市政」とマーティン・ウォルシュ市長(当時)にカメラを向けた『ボストン市庁舎』が公開となるフレデリック・ワイズマン監督、そしてワイズマン作品から多大な影響を受けたと語る想田和弘監督のZOOM…
ソウルの女王、アレサ・フランクリンを描く音楽ドラマ 文・フジカワPAPA-Q (C)2021 Metro-Goldwyn-Mayer Pictures Inc. All Rights Reserved. 米国の「ローリング・ストーン」が9月に発表した「歴代最高の500曲」というランキングで第1位に輝いた曲は、ソウ…
あわよくば、私の吠える声がオホーツク海に届いてほしいと思った 取材・文:福嶋真砂代 ©2020 吉開菜央 photo by Naoki Ishikawa 知床・斜里で撮影した初長編監督映画『Shari』が公開となる吉開菜央さんにインタビューした。ダンサー、振付家、映画監督と幅…
忘れられた50年前のNYハーレムのフェスが今甦る 文・フジカワPAPA-Q © 2021 20th Century Studios. All rights reserved. これは驚きだ!何と、50年以上も前に撮影されていた幻の音楽フェスの映像が遂に甦ったのだから。1969年の暑い夏、ウッドストック・フ…
オリヴィエ・アサイヤスにしか撮れない「侯孝賢」の素顔 文・福嶋真砂代 (C) TRIGRAM FILMS, All rights reserved フランスの映画監督オリヴィエ・アサイヤスが台湾の名匠監督ホウ・シャオシェン(侯孝賢)に密着し、ホウ監督の映画制作への原動力とホウ・シ…
もうひとつの「地平線」を探して 文・福嶋真砂代 ©️2019 Authrule(Shanghai)Digital Media Co.,Ltd,Youth Film Studio ALL Rights Reserved. 公開中の映画『大地と白い雲』の始まりがおもしろい。妻のサロールがバイクに乗り夫を探す。口々に「チョクト」が…
意表をつく“スパイ映画”に心ほっこり 文・福嶋真砂代 (C)2021 Dogwoof Ltd - All Rights Reserved ドキュメンタリー映画で国際的評価の高いチリのマイテ・アルベルティが監督・脚本を手掛けた『83歳のやさしいスパイ』(第33回東京国際映画祭ワールド・フォ…