REALTOKYO CINEMA

リアルトウキョウシネマです。映画に関するインタビュー、レポート、作品レビュー等をお届けします。

Review 09『MILES AHEAD / マイルス・デイヴィス 空白の5年間』

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監督:ドン・チードル
出演:ドン・チードルユアン・マクレガー、エマヤツィ・コーリナルディ
MILES AHEAD/2015/アメリカ/101分/配給:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
公開日:2016年12月23日(金)

チードルが捧げるジャズとマイルスへの強い敬愛

2016年は、“ジャズの帝王” マイルス・デイヴィスの生誕90年、没後25年というメモリアル・イヤーであった。そんなマイルス・イヤーに、それを記念してマイルス本が何冊か出て、このマイルス映画が公開された。これが監督デビューとなるドン・チードルが、製作、共同脚本、そして主役のマイルス役という大任を果たしたことからも、チードルのジャズとマイルスへの強い敬愛が伝わる。

タイトルの「空白の5年間」とは1975年から1981年の、マイルスが体調悪化のためにライヴとレコーディングを休止したことを指す。アルバムでいうと、大阪でのライヴ盤『アガルタ』『パンゲア』の後から、復帰作『マン・ウィズ・ザ・ホーン』までで、深刻な健康問題で、本人も予期しない長い音楽シーンでの不在となった。物語は、その時代を中心に過去の時代の音楽活動や恋愛なども虚実入り乱れ縦横無尽に描かれる。その5年間は、自宅で次の作品の構想を練り、リハーサルを行い、ボクシング練習をしていたが、ドラッグ、アルコール、セックスにも入れ込んでいた。相棒的な存在となる「ローリング・ストーン」の記者、デイヴ(ユアン・マクレガー)が、取材対象のマイルスにドラッグを調達して親しくなるのだから。そして、怪しい音楽プロデューサーに盗まれた貴重な録音テープをデイヴを連れて奪還するために、拳銃片手にカーチェイスしたり、その泥棒にパンチを浴びせたりの痛快なアクションにもなっている。ジャズの世界を普通の映画ファンに理解させるという大変さを分かっているチードルの腕の見せ所だから、こんなエンターテインメントも悪くない。マイルスが、ギル・エヴァンス(偉大なる編曲家で、重要な音楽パートナー)と一緒のスタジオの中で、プロデューサーのテオ・マセロに「テープを回せ!」と言う場面には、ジャズ好きならグッと来る。

サントラ盤は、現在のジャズの最重要アーティストのロバート・グラスパー(ピアノ)が手がけている。マイルスの名曲群とマイルスの科白が入っているが、グラスパーの演奏によるオリジナル曲もイカす。マイルスの科白に「ジャズという言葉は好きじゃない」「オレのやってるのはソーシャル・ミュージックだ」というのがあるが、このソーシャル・ミュージックとは何か? 映画の最後に、いよいよ復活するマイルスがクラブで演奏する場面がある。メンバーが凄く、音楽監督的なグラスパーを始め、マイルスのメンバーだったウェイン・ショーター(サックス)とハービー・ハンコック(ピアノ)、アントニオ・サンチェス(ドラム)、エスペランサ・スポールディング(ベース)という面々。クールだ。そのマイルスのシャツの背中には「#ソーシャル・ミュージック」という文字がある。それは、音楽を通じて社会にメッセージを送り、コミュニケーションを図ったマイルスの思想だろう。その考えを、広くブラック・ミュージックを発信している現在のミュージシャンも共有する。マイルス、カッコいい!

フジカワPAPA-Q ★★★★1/2

www.miles-ahead.jp

Review 13『パリ、恋人たちの影』

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(C)2014 SBS PRODUCTIONS - SBS FILMS - CLOSE UP FILMS - ARTE FRANCE CINEMA

監督・脚本:フィリップ・ガレル
共同脚本:ジャン=クロード・カリエール
撮影:レナート・ベルタ
出演:クロティルド・クロー、スタニスラス・メラール、レナ・ポーガム
2015年/フランス/73分/配給:ビターズ・エンド
フィリップ・ガレル監督の軌跡をたどる、35㎜フィルムを含む特集上映同時開催

濃く深く、恋愛の陰影を映すモノクローム映像

フィリップ・ガレル監督最新作。即興を好むガレルが、今回は脚本にもとづいて撮ったというのだから、以前の作品よりもよりページ数の多い脚本が存在したのだろうか。とはいえ、これまでのガレル作品に漂う自由かつ緊迫した空気は1ミリも削がれていないどころか、ますますの自由を感じることも事実。脚本は、ガレル曰く「映画が到達しうる最高の男女平等についての映画」ということで、女性2人+男性2人(ガレルを含む)の4人の脚本チーム編成で書かれている。そのひとり、ジャン=クロード・カリエール1945年生まれ(ジャン・リュック・ゴダール監督『勝手に逃げろ/人生』でガレルと出会った)、ガレル監督は1948年生まれ。他の女性脚本家アルレット・ラングマンは1946年生まれ、『灼熱の肌』『ジェラシー』の脚本も書いたカロリーヌ・ドゥリュアスの年齢は不明*1。ピアノ演奏が美しい音楽のジャン=ルイ・オベールは少し若く1954年生まれ。ちなみに撮影のレナート・ベルタ1945年生まれ。錚々たるメンバーで作られた作品である。今回はスクリーンに顔を出さない息子のルイ・ガレルはナレーションで淡々とクールな語りで出演している。脚本があるとはいえ、「根本的には現場で何が起きるか、カメラでしか描けないことが重要」とガレルが語っているように現場で瞬間瞬間の変化を捉え、人の変化の生々しさがレナート・ベルタ撮影の「コントラストの濃い、無煙炭のような」(ガレル談)モノクロ映像に焼き付けられている。

(以下、ネタバレがあるのでご注意下さい)

パリ。ドキュメンタリー作家の夫ピエール(スタニラス・メラール)を妻マノン(クロチルド・クロー)が給食係のパートをしながらサポートしている。夫はいつまでも稼ぎが少なく、暮らしはキツイが夢はある、といったところか。実際、アパートの大家から家賃滞納、部屋が汚いとクレームを浴びる。マノンは「東洋語学校」にも通っていたが現在はやめている。はて、何語を習っていたのだろう? 日本語か中国語か、はたまた韓国語か、いやタイ語か……。どうでもいいようなことが気になってしまった。ところでピエールは映画研修生(保存係)の”若い”エリザべットと出会い、いとも簡単に恋におちる。「カンタンに」見えた。ピエールから誘っているように見えたが、エリザベットもまんざらではない、いやむしろ積極的。あれは「魔が差した」以上の「愛を求めていた」的な積極性がある。ということはつまり、ピエールは妻とはもう距離ができていたと見るべきなのだろう。若く、ボリュームのある魅力的な体格のエリザベッド。さっそくピエールはエリザベットの狭いアパルトマンの部屋に上がり込み、「言っとくが、妻がいる」「だと思ってた」などと会話がなされる。双方合意のもとの共犯。つまり、恨みっこなしということか。こういうのを男女平等というのだろうか。いや違う。これは女性の「同意」をとりつける男性の「保険」のようなものでだろう。実際あとになって面倒臭くなると、「最初に言ったよ。結婚してれば用もある」とピエールがつきまとうエリザベットに言い渡す。つまり、「結婚してると言ったのだから、いまさらわがまま言うな」という完璧な男性の「わがまま」だ。今回男女4人で書いたという脚本にもとづき、このような恋愛における機微が実に繊細に描かれ、どんどん感情移入していく。女性の罪(浮気)も描かれるが、だからと言って男の身勝手さを見逃さない。ルイのナレーション「自分は浮気を続けながら、女たちに意地悪く接した」とピエールの状況の語りが憎らしい(笑)。妻も愛人も手放せない。それは妻も母も手放したくないのと同じなのだと。えええ? 「浮気は男だけのもの、女の浮気は深刻で有害だ」とのたまうピエール。あげく、妻の浮気に苦しみ、別れを切り出す。「男の浮気は肯定し、女の浮気は許せない」完全なる自己中の極みだ。しかし「これが男というものさと、男のモラルで正当化した」と言ってしまう。言い訳にもならない。もはや子供だ。しかしガレルが描くのは、浮気をする男女のどちらが良い、悪いではなく、どちらにも理由があり、理由がない。そんなことではないだろうか。理性ではどうしようもなく、かと言って本能に従うばかりでは夫婦は壊れてしまうし、社会はなりたたない。何年か経って再会したふたりがたどり着いたひとつの結論と将来。ただ恋に落ちるほど簡単にはたどり着かない。そうなるには何年もかかるということでもあるのか。いやはや、結婚とは、男女とは……。「恋人たちの影」はどこまでも深い恋愛(人生)の陰影を映す。実に愛しくなる作品が公開に。レトロスペクティブも同時開催。

福嶋真砂代★★★★

2017年1月21日(土)よりシアター・イメージフォーラムほか全国順次公開

Review 12『ブラインド・マッサージ』

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監督:ロウ・イエ
原作:ビー・フェイユイ著「ブラインド・マッサージ」(飯塚容訳/白水社刊)
脚本:マー・インリー
撮影監督:ツォン・ジェン
キャスト:ホアン・シュエン、チン・ハオ、グオ・シャオトン、メイ・ティン、ホアン・ルー、チャン・レイ他
2014/中国=フランス/115分/中国語/カラー/1:1.85/DCP/配給・宣伝:アップリンク

ロウ・イエマジックが炸裂「見えないものこそ、真の存在」

原作は中国の人気小説家ビー・フェイユィの『推拿』。作家とは信頼関係があるロウ・イエ監督が改編して映画化した。これまでにもこの小説は中国でテレビドラマや舞台劇になっていて、映画がいちばん成功したと評されているらしい。

舞台は南京の盲人マッサージ院。幼い頃交通事故のショックで視覚障害者となったシャオマーの衝撃的なシーンが導入となり、成人してシャオマーが勤めるシャーとチャンが経営するマッサージ院に舞台が移る。そこへ若い恋人コンと駆け落ち同然で深圳を離れたシャーの同級生ワンが転がり込んでくる。コンが近くにいることで若いシャオマーが刺激され爆発寸前(!)となる……。他にも院内恋愛、院長の見合い、自分の「美」を見ることのない美しい女性盲人マッサージ師の話、そしてシャオマーが性的処理のために同僚に連れて行かれた違法な風俗店も並列で描かれ、シャオマーがそこで寂しげなマーという女性とおちる恋、などなど小説は群像劇でそれぞれ人物ごとのエピソードで章立てされているという。映画ではシャオマーをクローズアップしながら、周囲の人物らも濃く描いている。なぜ「南京」を選んだのかについて、ロウ・イエは「南京はどこか街に深みがあって、非常に魅力的です。時代に流されていない感じで」と語っている。撮影監督ツォン・ジェンの繊細、大胆、官能的なカメラワークとボカシを多用し盲人の視覚感を感じさせる編集によって感情を刺激し、臨場感を増幅する。

マッサージ院の院長シャー・フーミンをチン・ハオ。シャーの同級生ワンにはグオ・シャオトンと、ロウ・イエ作品の常連たちが恐るべき演技力で盲人を演じている。またシャオマーには新人ホアン・シュエン、彼は日中共同製作『空海-KUKAI-』(チェン・カイコー監督)で染谷将太とダブル主演する注目株らしいので要チェック。加えてというか、キャストの多くは演技未経験の実際の視覚障害者が主軸であり、その中でもワンの恋人コン役のチャン・レイのみずみずしい体当たり初演技に目は釘付けになる。チン・ハオは「80日にわたる撮影期間であの演技を続けられたのも目の不自由な出演者が一緒だったから」と述べ、不透明のコンタクトレンズをつけて演技をしていた健常者の俳優たちは盲人の俳優たちに助けられていたのだと語る。しかしその境界線がわからないくらいにリアルに描かれているのはロウ・イエマジックだろう。

中国当局検閲用のカット部分はごくわずか」とのことで、血が吹き出るシーン、セックスシーンは縮小して上映されたらしい。それでますます「『天安門、恋人たち』に対する、いわゆる技術的な基準というものは、いわゆるイデオロギーの面での検閲だったことがはっきりとわかりました」と、ロウ・イエ監督が検閲基準を再確認したという意味でも「挑戦」の作品だったと言える。それにしても前作『二重生活』での不倫、浮気というドロドロした愛憎劇から一変して盲人マッサージ師の世界を描く難関に挑んだロウ・イエ。しかしここでもロウ・イエ得意のメロドラマ的関係性は踏襲され、湿り気のある雨や水のシーンは美しく、ヨハン・ヨハンソンの音楽が控えめに支え絶妙にマッチする。

福嶋真砂代★★★★

映画『ブラインド・マッサージ』公式サイト

2017年1月14日(土)より、アップリンク渋谷、新宿K’s cinemaほか全国順次公開 

天安門、恋人たち  [レンタル落ち]

スプリング・フィーバー [DVD]

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ブラインド・マッサージ (エクス・リブリス)

Review 11『The NET 網に囚われた男』

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(C)2016 KIM Ki-duk Film. All Rights Reserved.

監督・製作・脚本・撮影:キム・ギドク
キャスト:リュ・スンボム、イ・ウォングン、キム・ヨンミン、チェ・グィファ、イ・ウヌ
The Net/112分/2016年/韓国/配給クレストインターナショナル
第17回東京フィルメックス オープニング作品

真正面からハイスピード直球で挑んだ「南北分断問題」

北朝鮮と韓国の国境で漁をする男、ナム・チョル(リュ・スンボム)は妻子のために毎日漁にでる。国境警備の兵士には毎朝チェックを受け、漁師として認識されている。武器ももたず、一般市民以外の何者でもないことは認証済み。それによって日々食べるものが手に入るようだが、ほとんど最貧と言っていいくらいの暮らししかしていない。ただただ「家族」という大事な宝物のために毎日でかけ、漁をするのだ。しかし、ある日、ボートのエンジンに漁網が絡まりボートは故障。そのまま流されて国境を越えてしまうという僅かな”大失態”を犯してしまう。もちろん警備隊から警告を受け、海に飛び込み泳ぎきれば国境を越えることはなかった。しかし生きるための唯一の手段である漁は、ボートなくしては行えないという危機感で、ボートを守るために自身も流されてしまった。以降、韓国の警備隊に連行され尋問を受ける。当然、北に残した妻子は相応の扱いを受けているのかもしれない。当初、拘束された当の本人ナム・チョルは事の重大さに気づかずにいた。それは本当に単なる市民であることの印。「エンジントラブル」でしかない身の潔白が証明されればあっさりと家族の元へ返してもらえるなどと考えていた・・・ことは大間違いだった。次第に「スパイ容疑」を着せられ、取り調べは過酷になっていく。救いは、監視役の青年警護官オ・ジヌ(イ・ウォングン)がナム・チョルにかける情けだけ。しかしそれも警察や国家という組織のなかでは僅かなともしびに過ぎない。ここまではわりに事実を積み上げるかのような展開をみせるキム・ギドクなのだが、この後、いったんソウルの街に”泳がされた”ナム・チョルの描写が独特でおもしろい。「資本主義」の姿を目で見てしまっては、北に帰った時に必ず問題になると素直に信じている男は、街に放り出された後も目をつぶり続ける。しかし、ある「使命」を言付かってしまった彼は「見てしまう」のだ。彼の目には何が映るのだろう? 無理やり亡命を促す韓国警察は、経済発展、物質文明の威力を信じている。しかし、それが「幸せ」かどうかは、まったくの個人の価値観の問題でしかない。ナム・チョルが便利で快適な暮らしを手にいれたとしても、「家族」と引き離されてしまう人生になんの意味もないのは言わずもがなだ。

さてナム・チョルがなんだかんだで「北」に返還されたからと言ってストーリーは終わらない。実はここからが本題と考えてもいいのではないかと思う。ナム・チョル、つまり、ひとりの一般市民、つまり人間にとって幸せとは何なのか? 国家とはなんなのか? 物質文明はなんの意味を持つのか? さらに究極の選択を迫られた男はどう行動するのか? 国家間の問題は複雑を極め、それゆえにシンプルな問題に行き着く。

ここ数本にわたり政治色の強い作品を手がけてきたキム・ギドク監督だが、砕けた言い方をするとこの映画はかなり「マジに作った」ように思う。真正面から「南北分断問題」にぶつかり、複雑なワザもヒネりも少なく、ハイスピードの直球で、最大の問題へ向かって投げた。それが意味するところは何だろう? ギドク作品の特徴のファンタジーやバイオレンスを封印してこの作品に込めた思いとは? この強烈な願いを受けとめること。かなりエネルギーがいるが不可能ではないと思う。

福嶋真砂代★★★★


Review 10『壊れた心』

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(C)Kamias Overground/Rapid Eye Movies

 マニラのスラム、ビビッドに目に焼き付いたストライプパンツ 

フィリピンの詩人・小説家・映画監督であるケヴィン・デ・ラ・クルスが、クリストファー・ドイル(撮影)、浅野忠信(主演)とタッグを組んだ意欲作。デ・ラ・クルス監督の詩が短編映画『Ruined Heart Another Love Story Between a Criminal and a Whore』(ベルリン国際映画祭短編部門コンペティション上映)となり、この長編の元になった。東京国際映画祭(2014)で上映された後、クラウドファンディングにより今回の限定上映が実現した。なんと言っても見どころはクリストファー・ドイルジャムセッションのようなファンキーなグルーヴとスピード感あふれるカメラワーク。とりわけ浅野演じる「殺し屋」の腕のギブスに取り付けたGoPro映像、つまり”自撮り”で、狭い路地を疾走する「殺し屋」と「組織の女」のシーンはかなりクール。この「組織の女」(ナタリア・アセベド)のストライプパンツが目に焼き付いて離れない。実は東京国際映画祭上映を観た記憶が不覚にも薄れていたのだが、2度目の鑑賞でこのストライプというかシマシマが目に入った途端に脳を刺激し、すべての記憶が燦然と戻ってきた。かくもビジュアルインパクトと記憶は結びついているわけだ(なんて納得してしまった)。浅野忠信のニヒルでブッ飛んだ演技も、パンクな音楽も、ビビッドな色彩も鮮明に思い出した。と言っても、デ・ラ・クルス監督が「ピアニスト=傍観者」として出演していたことは言われて初めて気づいたけれど......。

福嶋真砂代★★★.5

 

台本・台詞、一切ナシ。

映画ファンを挑発する衝撃的フィルム・ノワール

あらすじ

マフィアが宗教と力で支配するマニラのスラム街。歪んだ愛情を持つマフィアのゴッドファーザーは女(ナタリア・アセベド)の護衛を最も信頼する部下(浅野忠信)に任せる。冷酷な殺し屋とワガママで衝動的な美女、二人が恋に落ちるのに時間は掛からなかった。追っ手が迫るなか、殺し屋と美女は街を捨てる。目まぐるしい映像とパンクオペラ的な音楽とともに展開していくストーリー。二人の逃避行は一体どこに辿り着くのだろうか…

浅野忠信 × クリストファー・ドイルの最強タッグ

ベルリン、ヴェネツィアロッテルダム国際映画祭で注目され、フィリピンのデジタル映画の父と言われているケヴィン・デ・ラ・クルス監督。撮影に迎 えられたのは香港、日本のみならずハリウッドでも活躍する生きる伝説、クリストファー・ドイル。そして日本を代表する俳優・浅野忠信が主演に抜擢され、 まさに国際的なアジア映画が誕生した。

tokyonewcinema.com

2017年1月7日(土)より全国順次ロードショー

 

第27回東京国際映画祭 | 壊れた心